makonythm

まだまだ止まらないBEAT。mako2のリズム。2003年から続くアレコレ。

ウズメちゃん、その後

ウズメちゃんを愛していました。mako2です。

大好きだった《ウズメちゃん》がお隠れになり、一年が経ちました。そして、気がつけば《サルメちゃん》になってたワケです。…で、その《サルメ》を観て来ましたよ。

あ、その前に、そのウズメちゃんの主要メンバーにしてサルメちゃんに居ない田中浩子(ウズメH)率いる「遊々団ブランシャ☆ルージュ」が只今新宿スペース107で公演中ですが、初日(昨日)は平日なのにイキナリのキャパオーバーで、立ち見が出る程の大盛況でした。チケットも早くから全日立ち見確定な程の売れ行きだったので、当然といえば当然ですが…。で、mako2「サウンド・コラージュ」として絡んでて云うのもなんですが《相当レベル高いけど、もうちょっとイケるはず!》ってな初日のデキでしたよ。まぁ、mako2のように「娯楽ジャンキー」じゃない一般のお客様は、そりゃもう喜んでお帰りになりましたけどね。

まぁ、ソッチの方は「千秋楽」を迎えてから感想を書きますが。で、サルメちゃんね。

まず名前にアマノウズメノミコトの別名を持って来た時点で完全に《ウズメ》を引っ張ったアプローチだし、メンバーの殆どが元ウズメ、アルファベットのコードネーム(紹介文句も!)までも「そのまま」に、音楽は有近さん、冠は『東京お座敷レビュー』となったものの、まさに《復活/再スタート》なんだなぁ、と。

そして、これをもって、UZUMEは「活動休止」ではなく、正式に「解散」したんだなぁ…と。

さて、とにかく今回《UZUME》の名も曲も捨てての再スタートですよ。

まぁ、曲はそのまま使うのかと思ったら、使ってませんでしたよ。チト残念。

まぁ、UZUMEの曲は『人でなしレビュー』の曲だしね。今回は『お座敷レビュー』だし。

で、感想は、以前「海藻電車」の時に『mako2ッキ』にも書きましたが同じような印象。

『歌あり、踊りあり…の、劇団』としては「まぁまぁ」だなぁ…でした。

アンケートに記入しないで帰ってきたんで、以下アンケートに書きたかったコトを。

《レビュー》って聞いて想像するような内容じゃなかったよ。フレンチカンカンとか無かったし。チラシを見る限り「もしかして、超シャレを効かせて、メイド服でカンカンか?」とも期待しましたが…残念。そういった意味では、mako2が《ウズメちゃんに求めてたエンターテイメント》とは相当かけ離れてたよ(サルメちゃんに求めてたワケじゃないからいいんだけどw)。圧倒的に《刺激》が足りない感じ。踊りもみんな周りを見回して確認しながら踊ってるようじゃ…ねぇ…とかさ。エンターテイメントとか見世物の根本的な部分の問題だけど。一緒に行ったヤツがウマいこと云ってた『なんか、全てを捨ててゼロからの再出発はわかるけど、芝居が下手でもダンスとか歌とかが面白かった子たちが、肝心のダンスとか歌を捨てちゃって…芝居だけ残った、みたいな感じだね』って…まぁ、クチは悪いが、確かにね。…けどまぁ、はじめて観た人は楽しんだと思いますし、mako2たちも「それなりに」楽しんだんだけどね。

で、台詞部分はウズメちゃんからの色羽節で「萌え」やら「酒鬼薔薇の社会復帰」やらの現代的なキーワードから尾崎豊の歌詞に至るまで小ネタが満載でしたよ。konbuは「きっと元ネタになってるドキュメンタリー番組とか…アタシ結構見てるからピンときた」って云ってましたw まぁ、相当忙しい中で書いたらしいから「うっか、頑張って書いたンだね(涙)」とも思ったけど…結局、いつもの「○○対××の対決」的な、その場限りの盛り上げ方を経て、何も解決しないままストーリーの芯を誤魔化した安っぽいエンディングだったのは、以前は《ウズメちゃんだったから許されてた部分》だったので、ちょっと残念。ただの「歌・踊り付きの芝居」なら、もっと巧い劇団は一杯ある。それこそゲストで参加してた芳賀K恵子さんの「虎のこ」が巧いこと歌を取り入れたりダンス比率をあげたら、直ぐに追い抜かれちゃうよ。ウズメちゃんの時は、ソコをめまぐるしく変わるド派手な衣装とダンスだったり、曲だったり、構成だったり、色んなバランスでゴチャマゼになってたから、最終的に「まぁ、楽しかったからいいか」って許されてたっつーか…。

で、ウズメちゃん時代を知る友人の某日記に『ドラマを転じて、収束していく90分以降の山場を安易なテレビのバラエティ的対決でお茶を濁し、吉本新喜劇でもやっているような「離散した家族の再結集」という(自分たちの状況にシンクロする内容であっても)お涙頂戴的結末を着地点とするのは何か安易な気がしました』とあったけど、かなり同感。

その友人も書いてたけど、どうせなら芝居の部分は「大衆演劇」的なシンプルなストーリーでもよかったンじゃかいかな、と…ただ、そうなると「色羽節」じゃなくなっちゃう(というか、色羽節が出しずらい枠組みになっちゃう)からね。色羽紫ってまだまだこんなモンじゃない気がするんですけどね、僕も。友人は『何というかまだ心を開ききってないというか、自分の内蔵まで見せるぐらいのつもりで戯曲書いてくれないかな、何かまだまだ面白い物持ってる気がします』って表現してたけど…みんな「うっか」には期待してるんだなw 多分、今回はコンセプト先行で題名の『萌えろいい女』とかが先に決まってたってなオチでしょう。まぁ、ウズメちゃんの時もそうだったとは思いますが…時間が経ち、瞬発力とかインスピレーションだけじゃ通用しなくなってますからね、最近の空気は。要勉強w キャラ設定も、ウズメちゃん時代からのメンバーに「あて書き」してるから、そりゃハマリ役ばかりだろうけど(Fちゃんの美男子&ぶっちゃけ役とか、そりゃカッコイイし笑えるに決まってるし、哲っちゃんとかBちゃんとかもそうきたか、とw)でも、全体的に見わたすと…なんかピンと来なかったなぁ。

あと、サルメの決定的な弱点は《圧倒的な存在感がある看板役者の不在》でしょう。どうも、みんな元ウズメちゃんが横並びの仲良しこよし。ウズメちゃん時代には公演ごとに贔屓目にフィーチャーされてる子がいたり、座長+Hちゃんや歌担当のRちゃんとかがもっと看板らしく見えてたのになぁ。偶然なのかなんなのか、mako2が今回連れて行ったご新規さんからの人気は「島崎S朋子/芳賀K恵子/瀬尾M麻衣子/カトウ“キアヌ”シンスケ」と男も含めて新人さんに集中してましたよ。

歌は有近さんが4曲書き下ろしてました(聞けば相当タイトなスケジュールでの完パケ、お疲れ様でした!)。でも、カバー曲「東京ララバイ」は別にいらなかったと思いますw で、スペシャル旦那シートに座ったもんで、お土産にCD-R貰ったりもしたンですけど…結局、思い起こせば、今回の公演でイチバンよかった曲は、最後のメンバー紹介・挨拶時に流れてた有近さんのオリジナル『ピーナッツベンダー』でしたよ。振り付けも『ピーナッツ~』の振りが一番可愛かった。しかし、ウズメちゃんでいったら「月影のルンナ/花代」の位置づけですよw ソレはどうかと思うよ。いや、マジで。

そういや、映像が無かったのも寂しかった(全くもって総合エンタメに見えなかった)原因かなぁ。秀樹が演出してるのに「映像処理しない」ってのは結構思い切った決断をしたよなぁ…。あと、衣装はいくつか良かったけど、最後のシーンの私服っぽいのは絶対ナシ。ダサいのを狙ったにしても、トホホになりすぎでした。

けど『舞台装置』は凄い良かった!よく出来てた!今までのウズメちゃんでは考えられない良さでしたw 延々と引っ張って(あの幕前の芝居はひっぱりすぎだと思いますよ…まぁ、仕掛け的に仕方ないンだろうけど…そういった意味でも「東京ララバイ」はいらなかっ…以下略)開いた幕のムコウは、なんとも豪華でよかったなぁ。金かけたなぁ(ニヤリ)。

まぁ、同行者のスケジュールの都合で2回観ましたが、今回は1回で充分だったかな。

それも、どうせなら安くて見やすい後ろの方(エグゼクティブ一般シート)から観たかった。

今回観てわかった事は《ウズメちゃんは凄かったんだ!mako2は、そんなウズメちゃんが大好きだったんだ!》ってコトでしょうか。や、今後も「海藻電車」や「サルメ」もちろん「ゲリライブ」も…暖かく見守りますけどね。

最後に、サルメにアドバイスするなら…今のままなら《レビュー》って云わない方がいいよ。それから(mako2、こんなこと書いたら嫌われちゃうかもしれないけど)…最終的には『楽しくヤりたい』よりも『観客を喜ばせたい』に比重を置かないと、本当の意味で《楽しい作品》は出来上がらないと思います。ハードルは下げちゃダメだよ。そのために、苦しい練習や生活を乗り越えるのがエンターテイナーなんじゃなかろか。